曲紹介 (SoundCloud)

Minuano - "夏の幻影"

2014/08/18

最後に線香花火をやったのはいつだろうか?覚えていない。気付いたら一緒に花火をする様な友人もいなくなってたし、そもそも花火をやろうという発想が思い浮かんでなかった。僕は線香花火を恋人以外の他者と一緒にするのはあまりが気が向かない。線香花火をすると妙にノスタルジックでしんみりした気分になり、その感情を自分の私的領域外の人間と共有するのが気恥ずかしいからだ。

さて、この曲「夏の幻影」は、まるで線香花火の如く、儚く、短く編集されているが、線香花火並かそれ以上に綺麗だ。Rhodes Pianoの伴奏に乗せて、絹のような質感を持つ甘酸っぱくて心地良い女性ヴォーカルが入る。そこに音空間を華やかにするコーラスとや鈴の音が入り、ムードをロマンティックにするストリングス、フルート、ベースが入る。全体としては(ショート・ヴァージョンではあるが)、恋人との線香花火の情景が思い浮かぶ、甘酸っぱくて、綺麗で。ロマンティックな曲になっている。

このMinuanoというアーティスト、調べてみるとパーカッショニスト兼作曲家であるTakero Ogataのプロジェクトに、あの甘酸っぱいシティポップを作りだすLampのKaori Sakakibaraをリード・シンガーに迎えたユニットらしい。なるほど、道理で聴き覚えのある女性ヴォーカルだと思った。この曲、「夏の幻影」はiTunesで、「蜃気楼 - EP version -」、「ある春の恋人 - EP mix -」と共にシングルリリースされている。


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