曲紹介 (SoundCloud)

Lamb on Sunday - "Melo (Mastered by Mitsukazu Tanaka)"

2014/07/25

僕はロンドンのポップスとか北欧ポップに見られるような、捻りと浮遊感のあるメロディのある女性ヴォーカルもののポップスが好物だ。例を挙げればトーレ・ヨハンソンプロデュース時代のThe CardigansSaint Etienne, そしてStereolab, Gutherなどだ。ただ最近は音楽が売れなくなって、製作費を満足に投入出来なくなったせいか、アーティストのモチベーションが低下しているせいか、それとも自分の掘りが甘いせいなのか解らないけれど、近年、ああいう系統で、上に挙げたアーティストの作る音楽並のクオリティを誇る音楽とは、あまり出くわさなくなっている。しかし先日、それらの音楽並のクオリティの曲を作るアーティストと突然出くわした。それはロンドンや北欧のアーティストではなく、ここ日本のアーティストだ。

Lamb on Sunday の公式ページのプロフィールによると、Lamb on Sundayは中村栄之輔と工藤敦子によるエレクトロニック・ポップ・ユニットであるらしい。1999年にLambとして結成し、オリジナル・アルバム2枚をリリース。2006年からは都内でライブ活動を始め、2010年にLamb on Sundayに改名。2013年にはサードアルバム「Melodic Farm」をリリースしている。また日本をはじめドイツ、アメリカ、イギリスのコンピレーション・アルバムにも参加したり、アメリカ西海岸のサンフランシスコで活動するなど、既に世界を股にかけて活動するアーティストであるようだ。

この曲「Melo」は、2013年にリリースされた「Melodic Farm」に収録されている。電子的でチルな音像の中で、捻りと浮遊感なあるメロディに乗せて、透明感のあるチルな歌声の工藤敦子が歌う、とてもムーディーで気持ちの良い曲だ。他の曲を聴いていると、ロンドンなポップスや北欧ポップの他にも、渋谷系、ブラジル音楽の特にボサノヴァあたりの影響を感じさせる。最近聴いた日本のアーティストの中ではLanguageLampを想起させる。


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